むし歯がある患者様について


こんにちは、こむら小児歯科・矯正歯科です。

この記事では、むし歯が進んでしまう方の特徴について、ご説明しています。

結論から申し上げますと、むし歯のなりやすさには、生まれ持った体質が大きく関係しています。

昔から「歯の質が弱い」「歯性が悪い」と言われる方が一定数おられます。
そこに加えて、生活習慣や食生活の影響により、むし歯のリスクや進行の早さも変わってきます。

実は、厚生労働省のデータから、令和になってからは、5歳未満と13歳以上の子どもでは、むし歯がほとんど見られなくなっています(統計的にも明らかです)。

急激に症状が悪化する子どものむし歯の理由

すでにむし歯のあるお子様は、以下のどれかに該当します。

1.お口の中が酸性である状態から、中性に戻す唾液の力が弱い


2. 歯の質が弱い、


3. 唾液が少ない


4.むし歯菌がむし歯を作る能力が高い

すでにある程度進行したむし歯がある方は、もともと「むし歯になりやすい体質」である可能性が高いです。
そのような方は、甘いものの摂取をしっかりと制限しなければ、
毎月歯医者に通ってフッ素を塗っていたとしても、むし歯の発生は防げません。

むし歯になりやすい方の未来

むし歯になりやすい方が、砂糖を日常的にとり続けてしまうと、次々とむし歯ができ、以下のような悪循環に陥ることがあります。

「むし歯が次々とできる」
→「順番に歯を削る」
→「神経を取る」
→「セラミックの被せ物」
→「抜歯」
→「インプラントに…」

この流れは決して他人事ではなく、実際に多くの方がたどっている現実です。

たとえアメを1個なめただけでも、むし歯菌にとっては酸をつくり出すには十分なエネルギーになります。
私たちにとっては「ほんの少し」でも、小さなむし歯菌にとっては、それで十分に歯を溶かす力があるのです。

私がここまで砂糖の弊害を述べるのは、大阪大学歯学部小児歯科学講座の初代教授である祖父江鎭雄先生が、いつもおっしゃっていたからです。下の文章をお読みください。


結論

たとえば、肝臓に持病のある方が薬を飲んでいても、お酒をやめなければ病状は悪化してしまいます。
むし歯も同じで、なりやすい体質の方が甘いものをやめなければ、どれだけ治療やケアをしてもむし歯は進行してしまいます。

毎日フッ素入りの歯みがきをしていても、むし歯になりやすい体質の方は要注意です。
甘いものを食べたり飲んだりする回数が少し増えただけで、むし歯が一気に進んでしまうことがあります。

詳しくはこちら▶

むし歯になりやすい方にむし歯が発生する理由は

現代では、多くの人が気づかないうちに「砂糖への依存」に陥っています。
私たちは開業当初から、**「せめてお子さまだけでも甘いものを自由に好きにさせないこと」**が、
将来の健康を守るうえでとても大切だと考えてきました。
小さな習慣の積み重ねが、大きな差を生みます。

さて、「子供にお酒を与える事は禁止されています。なぜでしょう?」

イメージ

「その理由:身体に害であるだけでなく、依存性があるからです。」

小さい頃から飲酒の習慣がついてしまい、お子様が「今日はビール、その次の日はワイン、その次の日は日本酒というような毎日を過ごすようになったらどうでしょう?

飲酒が常態化したライフスタイルでは、多くの人が70歳までに病気になってしまいます。

嗜好品イメージ

お子さまを「お酒に依存させたい」と思う保護者の方はいません。
それなのに、「砂糖への依存」については、多くの方が無意識のまま見過ごしてしまっています。
実は砂糖も、習慣化するとやめにくく、心と体に大きな影響を与えます。

砂糖は酒やタバコと同じく、身体に良くない嗜好品の一つであり、病気の原因です。


砂糖はタバコのように「他人に迷惑をかける」ものではないため、社会的に容認されがちです。
しかし実際には、身体への影響という点では、砂糖も決して無害ではありません。

★近年アメリカでは、砂糖はもちろん、100%ジュースですら子どもに与えないように気をつける
意識の高い保護者が増えてきています▶

むし歯が急激に進行している場合、残念ながら当院の治療方針では、その進行を止めることはできません。
このようなケースでは、早期にむし歯を削る必要があるため、対応可能な他院をご紹介させていただく場合がございます。
何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

中学生以上で急激にむし歯が進行してしまうケース

保護者が仕上げ磨きをし、おやつを管理なさっていた時期は、むし歯の進行が抑えられていたお子様も

中高生になると、ご本人が自分で間食や飲み物を選ぶ機会が増えてきます。
その結果、急にむし歯が進行してしまうケースが少なくありません。
保護者の方が気づかないうちに、お口の中の環境が大きく変わっていることもあります。

こういうケースの特徴は下のいずれかです。

① 歯磨きができていても、甘いものを飲食回数が増えた

繰り返しになりますが、すでにある程度進行したむし歯がある方は、一般的な方よりもむし歯になりやすい体質である可能性が高いです。
このような方は、毎日の歯みがきをしっかり行っていても、甘いものの飲食回数が増えるだけで、むし歯が急速に進んでしまうことがあります。

むし歯になりやすい体質の方が、甘いものをとり続けてしまうと、
あっという間に歯に穴があいてしまうこともあります。
それほど、体質と食習慣の影響は大きいのです。

実は、むし歯になりやすさには、皆さまが思っている以上に大きな「個人差」があります。


中には、まるで“ダンプカー”のように歯がとても丈夫な方もいて、
どんなに無茶な食生活をしていても、ほとんどむし歯にならないことさえあります。

皆様が思う以上に、むし歯になりやすさには個人差は大きいのです。 

しかし、ほとんどの方の歯は、そんな“ダンプカー”のように丈夫ではありません。
たとえるなら、軽自動車をダンプカーのように荒く使えばすぐに壊れてしまうように、
歯も体質に合わない食生活を続ければ、たちまちむし歯になってしまいます。

歯がもともと丈夫でない方が、乱暴に扱えば──むし歯は確実に進行してしまいます。
むし歯をつくらず、歯を守って一生を過ごすためには、甘いものの“きちんとした制限”が欠かせません。

本気で歯を長持ちさせたいなら——
甘いものは、”厳格に制限する”覚悟を持ちましょう。

むし歯の原因となる砂糖を控えることは、歯を守るための最も基本で効果的な方法です。甘いものを日常的に摂っていると、どんなに丁寧に磨いても歯の寿命は縮んでしまいます。

② そもそも歯磨きがあまりできていない

歯みがきがきちんとできていないと、むし歯菌がどんどん増えて、むし歯は確実に進行してしまいます。

歯が大きく壊れたとき

クルマが大きく壊れてしまったとき、多くのカーコーティング店では修理することができません。
このような場合は、専門の板金屋さんが対応することになります。

クルマが大きく壊れたとき、多くのカーコーティング店では直せず、板金屋さんに依頼する必要があります。
これは歯の治療にも似ていて、むし歯が大きく進行してしまうと、当院のような「予防中心の歯科」では対応が難しくなってしまいます。

ですから、大きく壊れてしまった永久歯の治療については、
「歯のコーティング屋さん」である当院ではなく、歯の凹みなおし=修復を専門とする一般歯科、
あるいはお時間に余裕があれば、などでの治療が望ましい場合があります。

そのような場合には、高い技術と高品質な薬剤を用いた専門的な治療が求められるため、
当院では、対応可能な歯科医院(例:中垣歯科様など)や、大学病院の保存科▶などをご紹介させていただいております。


ご不便をおかけすることもございますが、あらかじめご理解・ご了承いただきますようお願い申し上げます。

当院では、近隣の中垣歯科さんをご紹介させていただくことも可能です。

残念ながら、大きく壊れてしまった永久歯は、自然に元に戻ることはありません。
そのため、早めに割り切って治療に踏み切る必要があり、
セラミック・樹脂(レジン)・金属などを使って補うしかありません。
このようなケースでは、歯の機能と見た目を守るためにも早期の処置が大切です。

3歳までの食習慣が極めて重要です。

こうならないためには、むし歯ができた段階で、甘いものをしっかり制限することが何より大切です。
どんなに治療をしても、甘いものの習慣を変えなければ、むし歯は繰り返されてしまいます。

大阪大学歯学部小児歯科学講座名誉教授の大嶋隆先生の文章です▶︎

中高生繰り返しになりますが、中高生になってからの甘い飲食物のとりすぎを防ぐには、
2歳前後からご来院いただき、「甘いもの好き」にしないことが決定的に重要です。

中高生になると、自分で飲み物やおやつを選ぶように見えても、
実は3歳ごろまでの保護者のかかわり方が深く影響しています。

昔から「三つ子の魂 百まで」と言うように、幼少期の食習慣はその後の人生にまで影響を及ぼします。
どうか、小さなうちからの習慣づくりを大切にしてください。

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当院のむし歯治療

日ごろより、むし歯予防や治療にご協力いただきありがとうございます。

当院では、むし歯の予防や初期治療のために、皆さまに以下のような取り組みを行っております:

  • ご一緒に確認しながらの、注意してみがいてほしい箇所の説明
  • フッ素入り歯みがき粉の使用のご提案
  • 定期的な歯科検診のご案内
  • 適切な食生活についてのアドバイス
  • 必要に応じた予防的な処置のご提案

多くの患者様は、これらの対応で健康な状態を維持されています。


むし歯が急激に進んでしまう理由

1. 生活習慣

  • 食生活の変化(甘いものや酸性の飲食物の摂取増加)
  • 不規則な食事時間
  • 就寝前の飲食習慣
  • 頻繁な間食をする
  • 甘い物を好んで食べる
  • 歯磨きが不十分
  • 就寝前の歯磨きをしない

2. 歯の形状と配列

  • 歯と歯の間のスキマが狭い
  • 歯の溝が深い
  • 歯並びが整っておらず、歯ブラシが届きにくい

3. 唾液の性質

  • 唾液の量が少ない
  • 口の中が酸性に傾いている


むし歯になりにくい人は唾液の分泌量が多く、アルカリ性が強い傾向があります。

※唾液には自浄作用や再石灰化作用がありますが、その作用には個人差があります。

4. 口腔内の細菌

  • むし歯の原因となる細菌(ミュータンス菌など)が多い


むし歯になりにくい人のお口の中は、有害な細菌が少なく、口腔内の細菌バランスが良いことが多いです。

5. 遺伝的要因

  • エナメル質が薄く弱い
  • 歯の形成に関わる遺伝子の変異がある
  • 口の中が酸性に傾いている

むし歯になりにくい人は、エナメル質が厚くて強く、また歯の形成が良好なことが多いです。

6. 口腔ケアの問題

  • 歯磨きの回数の減少
  • 歯磨き時間の減少
  • 歯磨きの方法が適切でない
  • フロスや歯間ブラシをつかっていない

7. ストレスや体調の影響

  • 服薬による口腔内の乾燥
  • 全身の免疫力低下
  • ストレスによる唾液の減少

まとめ


むし歯の進行には、生活習慣や食事だけでなく、遺伝的な要素など、さまざまな要因が複雑に関係しています。
特にお子さまの場合は、成長期ならではの生活リズムの乱れや、食習慣の変化が重なりやすい時期でもあります。

だからこそ、ご家庭での正しいケアや生活習慣の見直しがとても大切です。

しかしながら、どれだけ気をつけていても、むし歯が進行してしまうケースはどうしてもあります。
そのような場合には、早めに「割り切って」削り、適切な材料で被せる治療を丁寧に行うことが、お子さまの歯を守るうえで重要です。

当てはまる特徴と早期発見

  • 非常にむし歯ができやすい: 適切なケアを行っているにもかかわらず、短期間でむし歯が複数発生する
  • むし歯の進行が早い: 発見してから短期間で深刻化するむし歯がある
  • 歯が大きく損傷している: すでに複数の歯に大きな損傷がある
  • 特殊な全身疾患: 口腔乾燥症、免疫不全、発達障害など、むし歯リスクを高める疾患がある
  • 複雑な家庭環境: 予防の実践が難しい家庭環境にある

専門的な診断と対応

  • 精密検査の実施: 唾液検査(量、質、緩衝能、細菌検査など)を含む詳細な検査
  • 医科歯科連携: 必要に応じて小児科医など他科との連携
  • 専門医療機関の利用: 大学病院への紹介
  • 家族全体のアプローチ: 兄弟や保護者も含めた家族全体での対応

個別化された予防プログラム

  • 高頻度の専門的ケア: 3ヶ月ごとなどの頻繁な歯科受診
  • 特別なフッ素プロトコル: 高濃度フッ素塗布の頻度増加、家庭での高濃度フッ素製品の使用
  • 抗菌療法の併用: クロルヘキシジン洗口やキシリトール製品の積極的活用
  • 食事記録による詳細分析: 1週間の食事記録をもとにした具体的なアドバイス
  • 補助的な予防製品: リカルデント(CPP-ACP)配合製品など特殊な再石灰化促進製品の使用

多職種連携による包括的サポート

社会的支援の活用: 必要に応じて公的支援制度の活用

歯科衛生士による集中的指導: 個別の口腔衛生指導プログラムの実施

栄養士との連携: 栄養バランスを保ちながらの砂糖制限指導

心理専門家の関与: 行動変容を促すための心理的アプローチ

学校や保育施設との連携: 集団生活の中での特別なケアの実施

1. お電話の方はこちらからご予約ください▶ 0120-55-8249

2. 月火水木の15:30まで(夏休み期間はお電話ください)にご来院の方はこちらからご予約ください

3. 歯並びの問診票はこちらからご記入ください

◎診療時間

【月、火、水】10:00~12:40

       14:30~18:40
【金】14:30~18:40 
【土】10:00~12:40、14:30~16:30
   (16:40~17:40は矯正のみ
【木、日祝】休診
日曜日に月3回、矯正のみ10:00~12:40

受付時間完全予約制です。ご来院前に0120-55-8249  or  15:30までのネット予約 での事前ご予約を必ずお願いします。電話受付は平日は18時まで、土曜日は17時までです)

また当医院では、1995年より小児歯科+矯正歯科として、強い歯を育て、美しい歯並びを造り、守ってまいりました。

これまで13500人以上のご来院があり、矯正においては1900人以上です。

2010年頃から こどもさんのむし歯が少なくなり、インビザライン矯正をご希望される方が増えたため、現在では予防歯科+矯正歯科が私たちのメインの仕事になっています。

当医院は岡町駅(阪急宝塚線)から東へ徒歩12分です。医院前に4台、医院の東隣にある白い大きな家の地下に3台の駐車場(ノーマルのアルファードの車高OK)があります。

 桃山台、緑地公園、宝塚、箕面、茨木、吹田、伊丹、少路から来られる方もおられます。

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