下の前歯が前に傾いていたら良くないのか?(美しい歯並びを持つアフリカ人女性のケース)

こんにちは、こむら小児歯科・矯正歯科です。

大阪府の豊中市役所東400mにある「こむら小児歯科・矯正歯科」は、1995年の開業時から「削りすぎのむし歯治療、抜きすぎの矯正治療」に疑問を感じ、「多くの人にとって正しい歯科医療とは何か?」をずっと考えてきました。

こむら小児歯科・矯正歯科HP▶︎

患者さまの個性を大切にした歯列矯正を行います

美容整形が身近で手軽になってきた最近では、より美しい姿を目指して歯列矯正をスタートする方も増えています。自信が持てる自分になるため、努力を怠らないのは素晴らしいことだと思います。

しかし、いくら理想の歯並びがあるからと言って、お口の機能を無視して無理に歯を動かしたりするような治療は、私としてはおすすめすることができません。患者さまの長い人生を考えると、お口の健康を大切にしていただきたいからです。

当院では、患者さま一人ひとりの個性を大切にした矯正治療を行なっております。あなただけの素敵な笑顔を一緒に探しませんか?

こちらの記事では、個性を大切にした歯並びについて、レントゲン写真と共にご紹介していきます。

美しい歯並びを持つアフリカ人女性のレントゲン分析

私の知り合いに、歯並びの美しいアフリカ人女性がいます。下のレントゲン写真をご覧ください。前歯から親知らずまできちんと並んでいます。

彼女にお願いし、セファロレントゲンを撮らせてもらいました。セファロレントゲンとは、顔の側面から撮るレントゲンです。この写真から、骨格のバランス、歯の位置関係、成長の傾向を分析して治療計画を検討します。矯正治療には欠かせないものです。

セファロレントゲンの分析結果です。

セファロレントゲンの分析から、特に下の前歯が日本人女性の標準と比べ、かなり前方に傾斜していることがわかりました。おそらく「Eラインから口元が出ている」というご意見もあると思います。しかし、上記でご覧いただいたように、とてもきれいな歯並びで機能的にも全く問題ありません。

当院でも患者さまが多いインビザライン治療においては、下の前歯の角度については理想的とされる基準値はありません。生理的に問題のない位置にあれば良いという考え方になります。

もしもこの方が、「下の前歯の傾きを矯正治療で治したい」とおしゃったとしても、私は矯正治療をしないことをおすすめすると思います。なぜなら、今の状態が彼女に適した歯列で、それが個性であるとも考えているからです。実際、彼女自身も矯正の必要性は感じていませんでした。

横顔のタイプは大きく3つに分かれます

人間の横顔は大きく分けて、3つのタイプに分かれます。

●ドリコ(長顔型)
●メジオ(中間型)
●ブレーキー(短顔型)

矯正ワイヤー矯正でもマウスピース治療でも横顔のタイプを変えることはできません。

例えば、ドリコ(長顔型)の人をブレーキー(短顔型)ドリコに変化させることできないのです。
長顔型の人はガミースマイル、短顔型の人はエラが張った感じになるのは、ごく自然なことです。

私たちは、個性を尊重した治療を心がけています。

【院長の考察】西洋的な「美」について

個人的にこの問題は、「古代ギリシャ彫刻が最高美」とされたヨーロッパ的な美意識が原因ではないかと考えています。

ペトルス・カンパー(Petrus Camper、1722年5月11日 – 1789年4月7日)は、オランダの医学者、博物学者である。オランウータンの解剖学研究を行い、顔面角をヒトと比較したカンパーは古代ギリシャ彫刻を最高美としつつも、序文の中で人種差別的な意図を否定しているが、のちの優生学や人種論の言説で誤解された用いられ方をされた。カンパーの顔面角理論はゲオルク・フォルスターなど同時代の自然科学者たちに支持された。

カンパーはその著書『さまざまな地方とさまざまな年齢の人間の容貌の差異について』において、Facial angleはヨーロッパ人は80度、アフリカ人は70度、オランウータンが58度、猿が42度と、上から目線で書いています。

しかし、多様性が重視されるようになった世の中で、ギリシャ彫刻が最高美というのはもう過去の話ではないでしょうか?人によって美しさの基準は異なると思います。

当院は、一人ひとりの個性を大切にした治療をご提供したいと思います。

80歳以上で歯が20本以上残っている方々の写真

こちらのリポートを見てから、私の中では「下の前歯はかなり前に倒れていても問題がない」という認識に変わりました。

下記のURLの資料から、図2をご覧下さい。

https://megalodon.jp/ref/2021-0318-1629-58/https://www.8020zaidan.or.jp:443/member_magazine/pdf/magazine_vol14/76-101.pdf

図2の写真をよく見ると下顎の前歯が標準より明らかに前方に傾斜しているケースがいくつかありました。

口ゴボの審美優先治療のリスク

口ゴボの治療として、上下の前から4番目の歯を抜歯し、前歯を内側に入れて口元を下げるといった審美優先の矯正治療があります。この治療は昔から広く行われている治療法ですが、CTレントゲンを使うようになり、前歯を下げすぎると、前歯4本が骨から出てしまうリスクがわかるようになりました。

歯が骨から出てしまっていても、歯の裏側の歯肉は分厚いため問題は表面化していないケースがほとんどです。そのため、下の前歯の部分の骨の厚みが十分にある場合にのみ行います。

審美性を最優先すると、健康面のリスクを抱える場合もあります。私としては、患者様の長い人生を考えると、あまりおすすめできません。

インビザライン公式HPに掲載されました!

こむら小児歯科・矯正歯科でインビザライン・システムによる歯並び治療を行ったケースが2018年にインビザライン公式サイト:Align Global Galleryに#591番、Dr T. Komuraとして世界で591番目、大阪府では3番目に掲載されました▶


インビザライン治療について詳しくはこちら▶︎

インビザライン・ファカルティとは、米国アライン・テクノロジー社公認の講師の資格で、日本全国で約20名の歯科医がファカルティ(指導医)として認定されています。
インビザラインの診断や治療技術、治療経験などについてセミナーを通して他のインビザラインドクターに指導しています。
当院では院長が立てた計画をインビザライン・ファカルティに監修していただくことで「本物のインビザライン」をご提供致します。

2022年はインビザライン社のプラチナステータスを取得しました。

当院のご案内

1. お電話の方はこちらからご予約ください▶ 0120-55-8249

2. 月・火・水・木の15:30まで(夏休み期間はお電話ください)にご来院の方はこちらからご予約ください

3. 歯並びの問診票はこちらからご記入ください

◎診療時間

【月、火、水】10:00~12:40、14:30~18:40
【金】14:30~18:40 
【土】10:00~12:40、14:30~16:30
   (16:40~17:40は矯正のみ
【木、日祝】休診

(日曜日は月3回、矯正のみ診療 10:00~12:40)

◎当院は完全予約制です。ご来院前に0120-55-8249 or 15:30までのネット予約にて、ご予約を必ずお願いします(電話受付は平日は18時まで、土曜日は17時まで)。

当医院では、1995年より小児歯科+矯正歯科として、強い歯を育て、美しい歯並びを造り、守ってまいりました。

これまで13500人以上のご来院があり、矯正においては1900人以上です。

2010年頃から こどもさんのむし歯が少なくなり、インビザライン矯正をご希望される方が増えたため、現在では予防歯科+矯正歯科が私たちのメインの仕事になっています。

当医院は岡町駅(阪急宝塚線)から東へ徒歩12分です。医院前に4台、医院の東隣にある白い大きな家の地下に3台の駐車場(ノーマルのアルファードの車高OK)があります。

 桃山台、緑地公園、宝塚、箕面、茨木、吹田、伊丹、少路など、近隣以外からの患者様もいらっしゃいます。

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